Yamaha Design “Synapses” The Million Dollar Piano

2011 / GRAND PIANO


エルトン・ジョンのツアーのためのカスタムピアノ。
試作モデル(非売品)

カンケツ簡潔 / Minimal

エルトン・ジョンがツアーで演奏するワンオフのピアノ。フルコンサートピアノCFのアクションをアクリルパネルで覆い、最小限の要素で「ピアノらしさ」を追求しました。

チョウワ調和 / Harmony

アクリルの筐体の全周囲に内蔵したLEDモニターの映像がショーのライティングと同期することでピアノとステージが同化。透明アクリルの脚で支えられた本体は、映像が変化することにより何もないところから突然現れるような驚きを演出し、さらに曲に合わせて姿を変幻させます。

ヒクスガタ弾く姿 / Dual-View

ステージでの照明効果の下で、様々な方向からの光がピアノにどう反射し、どんな輪郭を描くかCGで検証。透明アクリルの三角柱の脚部はプリズムのように光を拡散します。

シアゲ仕上げ / Well-Made

スモークアクリルの前板を通し、指先からアクション、ハンマーへと伝わる動きを見せることでアコースティックピアノらしさを伝えます。またLEDモニターによるアクリルの熱膨張も考慮しながら、ピアノならではの精緻なパーツの組み合わせと仕上げを実現。

テザワリ手触り / Tactile

エルトン・ジョンからの『ステージピアノはハイエンドなスポーツカーのような特別なものであってほしい』というイメージに応え、スポーツカーのインテリアのように鍵盤周りに本革をあしらいました。クッションやステッチにもこだわり、質感を重視しています。


Akie Hinokio
Akie Hinokio
Designer
Yamaha Design Laboratory

Yukinori Mikage
Yukinori Mikage
Designer
Yamaha Design Laboratory

エルトン・ジョンへ捧げる『The Million Dollar Piano』

「ステージで何もないところから突然現れるピアノがほしい」というアイディアは、エルトン・ジョン本人から私たちにビデオレターで届けられました。
2011年9月から5年間にわたって行われるエルトン・ジョンのラスベガス公演『The Million Dollar Piano』。ステージの映像とピアノの外周の映像が同期して、カメレオンのようにピアノを背景に溶けこませたり、曲の進行に合わせて変幻させるなど、自在に姿を変えることができます。最小限の要素でアコースティックピアノであることを表現するために、原寸大のモックで検証し、さらにCGで光の効果を確認しながら、ポリゴン(多角形)を作り上げていきました。ピアノの最終的なセットアップでラスベガスを訪ねた時、ピアノの工房ではとても大きく見えたピアノがショーの客席で見ると巨大なステージの上ではとても小さく感じられました。しかしショーがはじまりエルトンが弾いた瞬間から急にダイナミックなピアノに見えたのです。
エルトンが鍵盤に触れたあの瞬間、このピアノは完成したのだと思います。

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  • 補足の画像2
  • 補足の画像3
  • 補足の画像4