Yamaha Design “Synapses” CP1

2009 / STAGE PIANO


ステージピアノ「CP」の新たなフラッグシップモデル。

タノモシイ頼もしい / Professional

重厚な黒い筐体。それを左右に貫通するエッジの効いたアルミの質感。全体感からディティールまで、その全てが「ステージピアノとは?」への解答です。

アジガデル味が出る / Appreciate

サイドボードにリアルウッドを使用。過酷なツアーに耐えるタフさ実現しながら、使い込んで傷や経年変化が生じることで、主観的価値を高めます。

ヒクスガタ弾く姿 / Dual-View

プレイヤーに対してはオーセンティックな表情。ステージに上がれば、個性的な背面ときらびやかなロゴが、ステージピアノならではの存在感をアピールします。

テザワリ手触り / Tactile

手にしっとりと馴染む表面加工が施されたパネル面。特殊塗装による革シボに似たテクスチャーは指先に快い触感を与え、プレイヤーとの一体感を育みます。

ヒキゴコチ弾き心地 / Inspiring

鍵盤奥に立ち上がるアルミ材の垂直面が「誤って演奏中にスイッチに触れることがない」という安心感をプレイヤーに与え、制約のない自由なパフォーマンスを約束。アルミ面への鍵盤の映りこみはプレイヤーに「ピアノ」を弾いていることを強くアピールします。


Daizo Sato
Daizo Sato
Designer
Yamaha Design Laboratory

既視感があるのに、新しい。

今なお世界のアーティストから高く支持され、現役としても活躍するエレクトリックグランド「CP70/80」(1976年発売)をはじめ、「CP」ブランドはステージピアノの世界で確固たる地位を築いています。その系譜を引き継いだフラッグシップとして、圧倒的なクオリティを誇るピアノ音色を備えて登場した「CP1」には、まさにステージピアノの王道たる風格が必要とされました。 一方、プロの楽器としてステージピアノに求められるものは非常に次元の高いものです。たとえばツアーなど頻繁な移動に耐える可搬性と堅牢性、そして演奏に集中できる鍵盤とスイッチ類の関係性、所有することに歓びが感じられる高い質感など、様々な性能が求められます。
そのようなプロが求める要求をクリアしながら、ステージピアノの真ん中を行くデザインとして、「既視感さえ感じさせるステージピアノの原型」であり、同時に「最先端の機能を内包した新しいステージピアノ」であるという、一見矛盾する2つのベクトルの両立を目指しました。開発中からピアノ音色には高い評価があり、この単機能でも勝負できるあたかも日本刀のような楽器であるというコンセプトを開発チームで共有していました。そのイメージ通りに要素を研ぎ澄ませていき、また素材、塗装などの充実感のある精緻なディティールによって「原型であること」と「新しさ」の共通解を見つけることができました。

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