Yamaha Design “Synapses” WX7

1987 / MIDI CONTROLLER

GOOD DESIGN GOLD AWARD


サックスの奏法で入力できる、ミニマルなスタイリングのウインドMIDIコントローラー。

イツマデモ何時までも / Timeless

吹奏楽器の本質を抽出した、キーと管体だけのシンプルな構成。吹奏するデジタルコントローラーの「原器」として、時を経ても色あせることのない斬新さを保ちます。

ミナオス見直す / Reconstruction

サックスの奏法を基本としつつ、吹奏楽器として最も合理的な運指方法を考案。MIDIウィンドコントローラーのスタンダードを創造しました。

ショウジキ正直 / Honest

直線的なマウスピース部分と管状の筐体。指が触れるため柔らかく有機的に仕上げられたキー部分。対照的なその2つの要素だけで構成されています。

アタラシイ新しい / Revolutionary

吹奏するデジタルインターフェイス。デジタルでありながら「息」を使って感情が込められる細やかな演奏表現。その斬新さをミニマルなフォルムで表現しました。

ヒキゴコチ弾き心地 / Inspiring

管楽器はプレイヤーの身体に極めて近い存在です。ブラインドで操れらるキー配置、快適なタッチ感や戻りの速さなど、プレイヤーに感応するインターフェースを追求しました。


Yasuhiro Kira
Yasuhiro Kira
Designer
Yamaha Design Laboratory

『吹く楽器とは何か』という根源的な問い。

電子楽器と言えばシンセサイザーという時代に「フィジカルなデバイスで電子音源をドライブする」というコンセプトで開発されたのがWX7。もちろん、それまで存在しなかったデバイスですから、設計開発もゼロスタートでした。
デザイン面で私たちがこだわったのは、楽器のプロポーション。全く新しいデバイスなので、シンプルで未来的なフォルムを志向していましたが、技術開発の初期段階では頭部のセンサーがまるで弁当箱のように大きい、決してスマートとは言えないものでした。もちろん息やリードの噛み具合という不安定なものから音の強弱やピッチを正確に検知しなくてはならないので、大がかりで精緻なセンサーが必要なことは分かっていました。しかしそのままでは楽器としてのプロポーションが悪く、洗練された未来的な楽器のフォルムが示せません。そこで私たちは、電子回路設計の部門とともに、文字通り寝食を共にしながら試行錯誤を重ね、デザインと回路設計が互いにカバーできる部分をカバーしあい、機能を維持しながら頭部のセンサーのサイズの小型化に成功しました。そこで気づいたのは、外からは見えない電子基板の回路設計も究極的には回路というデザインの匠であるということ。回路の美学も、ヤマハのプロダクトデザインのコンセプトと同一線上にあるのです。(談:デザイン研究所 峯郁郎)

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