Resonance
Royal College of Art Exhibition
オーディエンスとパフォーマーの一体感や熱気を
「増幅」させる仕掛け・デバイスの研究をする。
RCAの学生との共同プロジェクト。
Private view 開催の挨拶:ヤマハデザイン研究所 竹井
安積朋子さん、Tord Boontje氏ら
Pette Thorneの作品を楽しむ人たち
チェリストのMartin Radford (STEREOART)
Sam Wellerの作品と説明する作者
Sam Wellerの作品と説明する作者
Samの作品と来場者
Pette Thorneの作品を楽しむ人
Antonの作品と来場者
Chappell階段室にて
Antonのデモンストレーション
Nicのデモンストレーション
Lingjingのデモンストレーション
Samのデモンストレーション
※写真をクリックすると、会場の様子をスライドショーでご覧いただけます。
'Resonance' Concept
ロンドン・RCA(ロイヤル・カレッジ・オヴ・アート)デザインプロダクツ科の学生とヤマハデザイン・スタジオ・ロンドンは、オーディエンスとパフォーマーにより強い一体感を与え、彼らの気持ちや熱気を「増幅」させる仕掛け・デバイスの可能性を研究するプロジェクトを実施した。ヤマハは、いつも楽器とは単にミュージシャンを刺激する物ではなく、オーディエンスにとっても彼らが積極的にパフォーマンスに参加できる装置でもありえると考えてきた。
今回のプロジェクトにおいて、我々はそれがどのような物になりえるのかの研究成果を示す。
出展概要
会期 | 17th-24th Spt, 2011 |
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会場 | Chappel of Bond Street in London. 152-160 Wardour St, London W1F 8YA United Kingdom |
作品
Music Within
Petter Thörne and Youness Benali

このプロジェクトは楽器の内部を映像として外部に映写し、音がどのようにして楽器の中で産み出されるのかをオーディエンスに示すことができる。楽器の内部に脱着可能な小型のカメラが装着され、演奏中のライブビデオを投射することによってオーディエンスはより多様なな音楽体験が可能になる。ミュージシャンはこの装置を駆使することによってオーディエンスとのコミュニケーションの新しい方法を手にすることが出来る。
Touch the Sound
Lingjing Yin


もし人間の体がレコード盤のように音楽を蓄えることが出来たら?もし我々の体が音の記憶をとどめる容器になったら?もし我々の体を楽器として使ったら人の違いによって音も違ってくるのか?大きい体の人は小さな体の人よりもいい音がするのであろうか? これらはこの「Touch the Sound」が導き出されることになった問いの数々である。このプロジェクトは、いかに人間の体が、親密な個人スペースの創造に関連した音、触感、気持ちの表現の媒体として使われることができるかを模索している。今後これらの結果は、パフォーマーとオーディエンスの新しい関係に使われる可能性を秘めている。
The Human Speaker
Nicholas Wallenberg


このThe Human Speaker は、通常スピーチセラピーの場にて使用される技術を採用したもので、人体の首周りに装着され外部からの信号により喉の声帯を振動させ、口から音を発生させることができるというものである。我々の喉は通常肺からの空気によって動かされるた声帯によって音を発するが、この機材はその声帯を介さず直接喉の上部を振動させ、装着者に外部からの音を再生することを可能にさせる。それぞれの機材は二つの音を同時に鳴らすことができるので多くの人が同時に演奏すればするほど複雑な構造の音にさせることができる。
Public Resonance
Sam Weller


このPublic Resonance は言葉通り、パフォーマーとオーディエンス、通りすがりの人々までをダイレクトにつなぐことが出来るデヴァイスである。これにより、あらゆる既存のオブジェクトの自然の共鳴音、例えばストリートファニチャーや建物、乗り物に至るまでの様々な音の共鳴がこのポータブルな機材によって増幅される。このプロジェクトでは我々を取り巻く、存在して当然と思われるあらゆる物の中に隠れている音響特性の真の姿を導き出す。このデザインの要素は地下鉄駅などのストリートパフォーマーやバスカー達の自然なパフォーマンスからインスパイアされ、その外観は既存の木製の楽器の外観を思わせるものとした。
The Cisum Music
Anton Alvarez


The Cisum Music では、楽曲が一旦それぞれの楽器のパートに分割され、それらが5 つの円筒形のスピーカーに分配される。そして個々の音を内包した可動式のスピーカーはオーディエンスによって転がされ、彼らの間を不規則に移動、それぞれの音楽のパーツが少しづつ元の楽曲とは違ったバランスで再ミックスされる。このプロジェクトのために、音楽家でcampfire electronica というジャンルに分類される音楽を創り続けているRickard Jäverling がこのプロジェクトにインスパイアされた楽曲を制作した。